はじめに
私は建売物件のシートフローリングの上にジカハリという無垢のヒノキ材フローリングを張りました。前回は掃除編でしたが、今回はワックスがけについて紹介したいと思います。
幼い時によく、年末の大掃除に家族総出でワックスがけしていました。しばらくはピカピカで気持ちがいいのですが、徐々に剥げてきて汚くなる、ワックスというと、そんなイメージがありました。わざわざ、無塗装のものを選んだのに、ワックスをかけるのか?って感じで最初はワックスをかけるつもりはありませんでした。
一方で、無垢材の、汚れとりやメンテナンスのやり方について調べていると、蜜蝋ワックスの『ミストdeワックス ホームクリーニング・ワックス』がよさそうだなと思って使ってみることにしました。
ミストdeワックスには無垢材についた皮脂、油汚れも落としながら、自然でマットな雰囲気のワックス効果も得られるという特徴があります。
ちなみに『ワックス』と言っているのは、一般的には『蝋』のことを言っています。比較的酸化しづらい油脂なので、変色や嫌な臭いがしづらいのが特徴です。また無垢材の表面にワックス層があることで、生活汚れが染み込みにくくなり、サッと水拭きすれば、ある程度の汚れを落とすことができます。
植物の表面にもワックス層があって、保湿効果や病害虫の侵入防止効果などに役立っています。
無垢床用の自然派ワックスの中には、蜜蝋ワックスや、オスモオイルなども有名です。今回も検討したのですが、採用はしませんでした。自然派オイルなのですが、施工時に溶媒のような独特のにおいがするので、「せっかくヒノキの香りを楽しんでいるのにダメにするんじゃないか?」と思って、よりマイルドな方法を選ぶことにしました。
ワックスがけ
封印について
届いたときには、ボトルにしっかりと封印がしてあり、品質管理レベルの高さが伺えます。ミストdeワックスは蜜蝋等のワックスをアルカリイオン水を使って乳化ししているので(O/Wエマルジョン)、空気中の二酸化炭素(炭酸)の影響を長く受けると、成分が分離する可能性があるので、使った後はできるだけすぐに蓋は閉めたほうがよいです。

原液希釈~ワックスがけ
同封されてくる説明書を読むと、日々の掃除、およびワックスがけは、10倍希釈での使用がおススメと書いてあります。私の場合、フローリング20m2のお手入れに200mL程度の量が、全体をワックスがけしつつ、使い切る量でちょうどよいです(家具等の状況によっても変わると思うので参考程度に)。最初の頃は水180mLに対し原液20mLと、しっかり量って混ぜていましたが、今は感覚でざっくりです。10倍より少し濃いめの7~8倍希釈くらいで使っている感度になります。

フローリング施工後すぐは、一本使い切るまで、ほぼ毎日掃除を兼ねてワックスがけをしていました。最初は白に近かったヒノキ床も徐々に艶が出てきて、ほのかに飴色になってきます。ワックス層ができてくると、多少の食事の際の汚れなどは、水拭きでおおよそ落ちるようになってきます。そうなれば1週間に1回とか2週間に1回の頻度でのワックスがけでも十分に感じるようになってきます。
説明書では、霧吹きをした後のふき取りは古い綿Tシャツがおススメされています。私は綿Tシャツが用意できなかったので、いらなくなったフェイスタオルを使ってます。コツとしては霧吹きした水滴が染み込んでなくなる前に、全体に広がるようにふき取ることです。この時ワックス後のポリッシャーと同じように、何度か霧吹きしてゴシゴシすると、艶も出やすいです。掃除の流れで、ドライフローリングシートを使うことも多いですが、綿布を使った方が磨きの効果が出やすいような感覚があります。
無垢材の場合、掃除ではどうしようもない汚れが付く場合があります。例えば、油性インクだったり、ワインだったりは掃除してもかなり落ちにくいです。その場合の無垢材の強みは表面をサンディングすればまた新品同様のきれいな表面が出てくることです。今回の『ジカバリ』は13.5mmとしっかりとした厚みがあるので、研磨に対しても安心です。個人的には#400番のサンドペーパーで少しずつ表面の状態を確認しながら研磨するのがおススメです。研磨した後はその部分だけ色が元の白に近くなるので、ミストdeワックスの原液で磨くようにしてます。
使用する霧吹きについて
使用する霧吹きは最初は100均のものを使っていました。使用後によく洗ってるつもりでも、意外とワックス成分がボトルに貼りついたり、スプレーノズルが詰まったりで何度か買い替えることになりました。そこで、今はもう少し丈夫な園芸用霧吹きを買って使用しています。園芸の霧吹きは、性能によって、大きく価格帯に幅があります。私は200円~300円くらいの安価なものを使ってますが、100均のものよりは丈夫で長持ちしています。ちなみに公式の霧吹きも売っています(私はケチりました笑)。
と言いながらも、最初の頃は、使用後の洗浄が、うまくいっていなかっただけかなぁと思っています。後述する使用後の洗浄をしっかりすれば、100均の霧吹きでも長く使えるかもしれません。
霧吹きの洗浄について
霧吹きを使い終わった後は、できるだけ早く洗浄することをおススメします。説明書には60℃以上のお湯で洗浄することを推奨されていますが、熱湯に近いお湯で毎回洗っていても、完璧に落とすのは結構難しく、徐々にワックスが蓄積して、詰まりの原因になります。

そこで私は以下の手順で霧吹き洗浄を行っています。
①スプレーノズルを抜いて、ノズルの管の中に入っているワックス液が空になるまで霧吹きをする。
②スプレーノズルの部分をキッチンペーパー等でふき取る。物理的にふき取るのが一番きれいになります(笑
②容器の方にキッチンアルコールを少量(10mL~20mL)程度入れて、容器を振る。
③スプレーノズルを挿して、数回霧吹きをする(アルコールでスプレーノズルの中を洗うイメージ)
④スプレーノズルを抜いて、ノズルの管の中に入っているアルコールが空になるまで霧吹きをする。
⑤容器の中のアルコールを捨てる
⑥後は水洗いせず自然乾燥させる。
この方法で洗浄するようになってから、ワックスの付着は最小限になり、霧吹きも長く使えています。
エッセンシャルオイルを使ってアロマを楽しむ
私がミストdeワックスを選択した、大きな理由の一つにエッセンシャルオイルを入れて、掃除の度にアロマを楽しむことができるという点があります。この方法は、公式でもおススメされているので、乳化されたワックススプレーならではの使い方かなぁと思います。
https://mitsurouwax.com/mistdewax/aroma/#aroma08
↑アロマに関する公式ホームページ
ワックススプレーで使うアロマオイルですが、無垢床のメンテナンスで使うのなら、植物から抽出されたエッセンシャルオイルがおススメです。植物由来なので、無垢材にもなじみやすく(オイル跡になりづらく)、変色のリスクも低いと考えられます。空気洗浄機や加湿器などで使われるソリューション(水溶液)タイプはできるだけ避けた方がいいと思います。使うのも少量なので影響は微小だと思いますが、エッセンシャルオイルも高いものではないのでいろいろ試してたいところです。
最初は公式でもススメされているメドウズの『アンチストレス』を使ってました。『アンチストレス』にはラベンダー、ベルガモット、マンダリン、クラリセージが含まれているそうです。エッセンシャルオイルは単体よりも、複数のオイルを調合することで、リラックス効果など得られる効果が増幅するそうです。香水と同じような理論なのでしょうね。私も『アンチストレス』の香りは好きで、柑橘系のようなさわやかな香りがします。
しかしながら、私が最近無垢床のメンテナンスで使用しているのはヒノキのエッセンシャルオイルです。ジカバリフローリングを施工した当時はヒノキのいい香りがしていたのですが、徐々に薄れていったような、寂しい感じになっていました。そこで「経年で揮発するヒノキオイルの成分を補充してやればいいのでは??」という考えのもと、現在は下の商品を使っています。
大体、ワックススプレー液200mLに対し、エッセンシャルオイル5滴の割合で混ぜています。使ってみると、新築のようなさわやかなヒノキの香りがして、香りも強すぎずいい感じです。また、試しにひのき床に直接エッセンシャルオイルを垂らしてみると、最初はオイル跡になるのですが、1週間程度たつと跡も消えて、よく馴染んでいるのが分かります。
さいごに
ミストdeワックスは消耗品のランニングコストとしては少々値が張るような感じがしますが、それも最初だけで、私の場合は3~4か月に1本の頻度になってきています。しばらく使ってみて、汚れもしっかり落ちる、ワックス効果も得られる、アロマオイルを混ぜることができる、ことが実感できているので、気に入って使ってます。今後、より性能のよい商品が出てこない限りは使っていくつもりです。
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